この記事は、自分の市場価値が「低いかも」と漠然と不安だったり、そもそも「どう測ればいいか分からない」若手エンジニアの人に向けて書いています。
結論:市場価値は「社内の評価」では測れない。外の市場ではじめて分かる
先に結論です。エンジニアの市場価値は、社内の評価では測れません。外の市場に当てて、はじめて分かります。
先に断っておくと、この記事は「だから今すぐ転職しろ」という話ではありません。まず自分の位置を”測る”ことが目的です。測ったうえで、市場価値を上げにいくのも、ペースを落として働くのも、あなたが選べばいい。どちらも正当な選択です。
私自身、転職のときに複数のサービスを比較し、企業やヘッドハンターから直接オファーが届くスカウト型も併用しました。そのとき強く感じたのが、社内で自分に付いていた評価と、外から届く評価は、まるで別物だったということです。この「ズレ」こそが、市場価値の話の入り口です。
そもそも「市場価値」とは何か(ここは手短に)
市場価値をひとことで言えば、「他社が、あなたを採りたい・高く払いたいと思う度合い」です。一般には「スキル × 経験 × 需要(希少性)」で決まる、と説明されます。
ただ、この定義を細かく分解しても、正直あまり自分ごとには落ちません。それに、「どう上げるか」や「具体的な年収の相場」は、この記事の役割ではありません。 ここでは「自分が今どの位置にいるかを測る」ことに絞ります。上げ方や相場は、それぞれ別の話として切り分けて考えたほうが、頭が整理されます。
なぜ自分では測れないのか:社内と市場は物差しが違う
ここが核心です。社内の物差しと、市場の物差しは、そもそも別なのです。
社内では、等級・上司の評価・社歴といった尺度で評価されます。でも市場は、その会社の内部事情を知りません。市場が見るのは「何ができて、どんな経験を積んでいて、それがどれだけ希少か」だけです。
だから、社内で「普通」でも市場では希少、ということが普通に起こります。 逆も然りで、社内評価が高くても、それが社内でしか通用しないスキル(その会社独自の仕組みへの習熟など)なら、市場では値がつきにくい。
私が転職で複数のサービスを使ったとき、まさにこれを体感しました。正直に言えば、思っていたよりもずっと高く評価されたのです。とくに、フロント・バック・インフラまで幅広くフルスタックに手を動かしてきたことと、顧客と折衝してきた経験が、外の市場では強みとして評価されたようでした。社内にいると当たり前に思えていたことが、外に出すと希少に映る——これが「ズレ」の正体です。
自分の価値が「低いかも」と感じるのは、多くの場合、社内という狭い物差ししか持っていないからです。
気づいていないだけ:あなたの経験は、すでに”値”になっている
もう1つ、伝えたいことがあります。あなたが「大したことない」と思っている経験が、市場ではすでに値になっている可能性が高い、ということです。
私の例で言えば、激務な時期に関わった仕事——個人では触れない規模のシステム、要件定義からPMまでの経験の幅——は、当時は「ただ忙しいだけ」に感じていました。でも転職市場では、これが評価の対象になりました。消耗した経験が、無駄ではなかったのです。
とくに効いたのは、「掛け算」でした。私はフロントもバックエンドもインフラも触れて、さらにPMも経験しています。「作れるだけ」でも「回すだけ」でもなく、その両方を持っていること自体が、希少性になりました。単体のスキルを網羅するより、組み合わせで幅を作るほうが、市場では値がつきやすいというのが実感です。
だから、自分の経歴を「たいしたことない」と切り捨てないでください。棚卸ししてみると、すでに値になっている経験が見つかるはずです。
市場価値を客観的に測る方法:外の物差しに当ててみる
では、どう測るか。答えはシンプルで、外の物差しに実際に当ててみることです。
一番手軽なのは、転職エージェントやスカウト型のサービスに登録して、「自分にどんなオファーが、いくらで届くか」を見ること。これは転職を確約するものではありません。登録して、外から自分がどう見えるかを知るだけでも、社内の物差ししかなかった状態から一歩抜け出せます。
実際に何が起きるのか(登録から面談まで)が不安なら、「IT転職エージェント利用の流れ」に書いています。どのサービスを選ぶかは「IT転職エージェントの選び方」を参考にしてください。
まとめ:「低いかも」は、まだ測っていないだけ
- 市場価値は社内の評価では測れない。外の市場ではじめて分かる
- 社内と市場は物差しが違う。社内で普通でも市場では希少、ということは起こる
- あなたの経験(規模・幅・掛け算)は、気づいていないだけで、すでに値になっている
- 測るのは、外の物差しに当ててみること(=スカウト・査定で客観視)
「自分の市場価値は低いかも」という漠然とした不安は、たいていまだ測っていないだけです。まず客観的に測ってみる。そのうえで、市場価値を上げにいくのも、生活を優先してゆるく働くのも、あなたの自由です。大事なのは、知らないまま不安でいるより、測ってから選ぶことです。
よくある質問(FAQ)
Q. 市場価値が低いと感じたら、転職すべきですか? A. いいえ、まず測るのが先です。測った結果を見て、上げにいくか・今の環境で満足するかを決めればいい。測る=転職ではありません。
Q. 社内評価が高ければ、市場価値も高いですか? A. 必ずしもそうではありません。その評価が「社内でしか通用しないスキル」に対するものなら、市場では値がつきにくいこともあります。外の物差しで確かめるのが確実です。
Q. 未経験・若手でも市場価値はありますか? A. あります。経験が浅くても、学習してきた過程や前職で培った力は評価対象になります。「ない」と思い込む前に、一度測ってみることをおすすめします。
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